大きなものや大群は、人の目を奪います。
富士山の雄大さしかり、祇園祭の人出しかり。
私も例外ではなく、そうした景色につい見入ってしまいます。
昨年、冬の空を旋回して目を楽しませてくれたムクドリの大群は、二月ごろには姿を消しました。以来、その再来を待ち望んでいたのですが、ついに営業時間内に観察できる季節がやってきました。
七月の末からは姿を見かけていましたが、そのころは日没が遅く、仕事が終わってからではほとんど見られません。だからこそ、日が沈むのが早まるのを指折り数えて待っていたのです。
観察して気づいたことがあります。
冬はずっと旋回を繰り返し、徐々に高度を下げながらねぐらへと突入していました。ところが九月初めには、ビルの屋上に群れが待機し、時が来ると一斉にねぐらへ。九月の末には、待機する群れと旋回する群れが入り混じっていました。
空を埋め尽くす群れの姿は圧巻ですが、その行動の移り変わりに意味を探すのもまた楽しいものです。
烏丸通の街路樹の葉が落ちるころまで、この光景を楽しめそうです。
京都店 川北

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