先日、週に一回勤務する新大阪店へ出勤すると電話が鳴りました。
私が一番近くにいたので電話を取ると「今日、散髪の予約はできるか?」という内容。
予約状況を確認すると、このお客様は朝一番に来られる予定の方だったので「今日の朝一で予約いただいてますよ」と伝え、電話を切りました。
周りのスタッフに○○さんからこんな電話があった旨を伝えると「さっきも同じ電話があった」とのこと。
聞けばその前の週から、予約をしてはお越しにならないという状況が続いていたようで、一連の出来事に少し不安をおぼえました。
このお客様は80歳を過ぎ、10年以上前から定期的にご来店くださっている方です。
しばらくしてまた電話が鳴りました。内容は「何階やったかな?」
先月、介護施設に入居されているお客様から修理の相談があり、施設まで出向きました。
可能な修理でしたのでご依頼をお受けし、契約を交わしました。
ありがたいことに「納品はお店まで行く」とのことで、出来上がり次第こちらから連絡する約束をして施設を後にしました。
──そして約一か月後。
完成の連絡を入れ、来店をお待ちしていると「近くにいると思うが場所がわからない」と電話がありました。
外に出て迎えに行くと、店のビルの隣のビルの前から電話をされていたようでした。
「こちらです。このビルの三階です」と案内し、無事に納品も済み、お客様は帰られました。これが木曜日のことです。
翌金曜日の朝、「もう少し毛量を減らせないだろうか」とお電話をいただきました。
当日はご都合が合わないとのことで、翌日の土曜日に予約をお取りしました。
そして土曜日。
予約時間ちょうどにまた電話が鳴りました。
「近くにいると思うが場所がわからない」と。
外に出ると、前回と同じ場所から電話をされていました。
高齢になれば誰にでも認知機能に問題が起こる可能性はありますが、
目の前でそれを見ると複雑な気持ちになります。
せめてご本人が「何かおかしい」と感じて病院へ行ってくれると良いのですが。
京都店 川北
