日曜日に飲み会を控えたある週の金曜日の朝。財布の中身が15000円。
金曜、土曜ともに居酒屋で酒代を吐き出すと恐らく残り7000円。
財布の中身がこころもとないと感じ、京都店の隣のセブンイレブンのATMへお金を下ろしに行きました。
いつも財布の残金がこのくらいになると、何度も引き出さなくてもいいように厚めのお金を下ろしています。
先月も同じ行動をとっています。
セブンのATMにキャッシュカードを差し、操作しようと待ち構えていると「読み込めません」という文字が現れ、キャッシュカードを吐き出したのです。
???
後ろに順番待ちをしている人がいないか確認のあと、もう一度カードをATMに差し込むも非情のメッセージ。
私のカードは長年の使用による擦れなどで矢印などの印刷が消えている状態です。
きっと逆向きに差したのだろうと思い、さきほどとは反対側から差し込むと「向きが違う」と言われました。
嫌な予感がしましたが、きっとセブンのATMの調子が悪いのだと店を出て向かいの滋賀銀行のATMへ行きキャッシュカードを差し込みました。
「このカードはお取り扱いできません」
私の嫌な予感はだいたい当たります。良い予感は全く当たりません。
出金はとりあえずあきらめて原因をネットで調べてみるとICチップに汚れがついているときは読み込まれないらしく、その場合は乾いた柔らかい布で拭くとよいと書かれていたのでそのようにして、終業後にセブンのATMへ行き、カードを差し込みました。
「読み込めません」
非常にまずいことになりました。
私の口座はネット銀行のため店舗での取引はできません。
仮にできたとしても、今日は金曜の夜。明日あさっては土日です。
日曜日の飲み会ですっからかんになったとしら、月曜火曜の休みの日は食べ物も買えない状態になってしまいます。
キャッシュカードの再発行は申し込みましたが届くのは一週間から10日先です。
さらには私は電子マネーを使いません。
途方に暮れていても仕方がないのでその足でお坊さんが経営するバーへ向かいました。
道すがら自宅の冷蔵庫の中には酒しか入っていないことを思い出し、さらに気分を滅入らせます。
「マスター、金貸してくれへんな」とか「そういえばマスター、着払いの荷物、手持ちが少なくて後日配達にしてもらってたときがあったから期待できんなぁ」などと考えているうちにお店へ到着。
ドアを開けると他のお客さんはまだおらず、私が最初の客のようです。
憂鬱な気持ちでカウンターに腰を下ろし、一杯目のウイスキーを飲みながら私は現状を嘆きます。するとお店の方が「住信SBIならスマホアプリがあればスマホで出金できる」との情報を教えていただきました。
それを聞いたとき、地獄の底にいるときに天からクモの糸が降りてきたような気分になりました。
なぜなら私も住信SBIなのです。
後で調べてみるとキャッシュカードにも寿命があるようで、確かに10年以上使ってました。
偶然でしかないのですが、こういう時にスマホで出金できる住信SBI銀行に口座作っていて助かりました。
重要情報だけ回収して、あとはきれいに記憶を失いました。
京都店 川北