減煙に取り組んでみた

先日、とある喫煙者のお客さんが私にこう言った。
「タバコの値上げにそなえて減煙している」と。

吸う本数をあらかじめ減らし、値上げを受け入れる準備をしているという。
その話を聞いて、私も自分の喫煙習慣を見直した。

暇さえあれば手が伸びる。
カートン買いのため残り本数への執着はほとんどなく、
半分も吸っていないのに揉み消すこともしばしば。
あらためて考えると、かなり豪快な吸い方をしていた。

問題は健康ではなく、将来の家計だ。
タバコは今後も値上げが続くはず。
今の消費ペースを老後まで持ち込めば、年金の大きな部分をタバコ代が占める。
その現実にようやく思い至った。

吸い始めた頃、ハイライトは200円だった。
それが現在は520円。
600円台、700円台になるのは時間の問題で、
その値段で買い続けるのはさすがにアホらしいが惰性で吸い続けるかもしれない。
危機感を実感したときが行動を起こすときだ。

そう思い、1月28日から減煙を始めた。
一時間に3〜4本吸っていた私に本当にできるのか不安はあったが、
最初の二日間は2〜3時間に1本のペースを意識した。

それまでは1本を15秒ほどで吸っていた。
ところがそこそこ我慢した状態で、時間をかけて吸うと、根本まできれいに吸える。
しかも驚くほど美味しい。
雑な吸い方でタバコの一番いいところを捨てていたと気づき、少し自己嫌悪した。

とはいえ、もっともだえ苦しむと思っていたが、減煙自体はスムーズに実践できている。
そこで禁煙そのものにも興味が湧いてきた。

この状態で嗅ぎたばこを使えば禁煙は達成となる。
しかし、それではニコチンを断ったことにならず、国に搾取され続ける構図は変わらない。
どうせなら完全に断つべきだと考えた。

実は約20年前に禁煙に一度挑戦して大惨敗を喫している。
前回は昼食がラーメンとチャーハンのような炭水化物中心で、
食後の血糖値スパイクによる強烈な眠気に負けた。
そのときにニコチンによる覚醒効果の偉大さを知った。
今回は糖質制限を続けているため血糖値が乱高下せず、
あの耐えがたい眠気がない。
この点が大きい。

何をもって禁煙成功といえるのかはまだ分からない。
ただ一つ確かなのは——
すでに財布は笑っているようだ。

京都店 川北