修理できる?できない?

高いお金をかけて買ったかつら、
使っているうちに傷むのは仕方がありませんが、
出来ることなら修理して使いたい。
そう考えるのは当然ですし、私もそう思います。

しかし修理を依頼されても傷み過ぎている場合、
修理できないことはありませんが、修理をしないようお客様を説得することもあります。
新しいかつらを買ってもらうためではありません。
どういう場合か。

●修理しても耐久性に難がある場合
修理して半年だけでも使えれば良いというのであれば致します。
しかしお客様はそれ以上の耐久性を望んでおられる場合が多く、
このことを告げずに修理すると後々お客様から恨みを買い、不信感を抱かれるので
修理しない方向でお話します。

●修理すれば素材が変わる場合。
薄型の生え際の見せられる一枚もののかつらの場合
ベースを作り、髪を増やすなどの処置はできますが
見た目、手触りに大きな変化を及ぼすであろうときは
積極的に修理はお勧めしておりません。

●修理すれば型が合わなくなる場合。
ベースにテープがつかなくなり再度つくようにベースの修理をする場合
型紙があれば頭の型に合わせることができますが
型紙なしでベースを固める修理をしてしまうと
頭の形に沿わず、使い物にならなくなります。
型紙があってもネットが伸びすぎている場合
修理しても装着時にポコポコした浮きが発生することがあります。
このようなときも思いとどまっていただくようお話することがあります。

修理してかつらそのものの見た目はきれいになったとしても、
使い物にならなければ意味がありません。
コストパフォーマンスも非常にわるくなります。

決して新しく作ってもらうために難色を示しているわけでありません。
皆様のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

京都店 川北