カツラの寿命はどのくらいか

せっかく安くない金額で買ったかつら、できる限り長く良い状態で使いたいというのがユーザーの本音かと思いますが、残念なことにかつらも道具、モノである以上いつかは使えなくなる日が来ます。
では、新品から使い続けて、どのくらいの期間で「使えなくなる(寿命、耐用年数)」に至るのでしょうか。
まず「使えなくなる」の定義ですが、以下のような条件が当てはまります。

・「頭部に固定できなくなること(ベースの損傷、テープが貼れない)」
・「外観に著しい損傷が認められること(抜け毛、ネット破れ等)」
・「サイズが合わなくなること(脱毛範囲の拡大)」

どれか一つでも当てはまれば新しいカツラを作ることを検討しなければならない段階です。
(経済的な事情などでこれらの条件に当てはまっていても、使い続ける方もいらっしゃいますが)
さて上記のように至る期間ですが結論から申し上げますと「使う人次第」です。
同じ素材のかつらでも一年で壊す人もいれば、五年以上経っても外観上問題がない方もいます。

今回はかつらの脱毛について書いてみたいと思います。

一年でカツラの脱毛がひどい場合は、ご本人は丁寧に使っているつもりでもブラシ圧が強すぎたり、かつらを洗う際自毛を洗うかの如くゴシゴシ洗っているケースが多いです。
ブラシ圧が強くなる原因ですが二つあります。
一つはその人の性格や癖。
もう一つは好みのスタイルにときつけたいのに髪の毛が簡単に言うことを聞いてくれず、そのために強引にブラシを入れる場合です。
この場合はカツラのカットが悪い可能性があります。
それからカツラの脱毛の仕方ですが、全体的に均等に減っていく場合と一か所から数か所だけ極端に抜ける場合です。
前者は洗浄時に全体にゴシゴシこすっていることが多く、後者はその部分にだけ強いブラシ圧がかかっています。
これらの場合ですと正しいブラッシング方法と洗い方を理解すれば確実にカツラの寿命を延ばすことができます。
カツラの故障には脱毛以外にもベースの故障、ネット破れ等もありますし、固定方法にもテープだけの場合、テープとピン併用の場合、ピンだけの場合、編み込みの場合、接着剤による貼り付けの場合などがあり、それぞれで耐久年数は変わってきますが、一般的な着脱式テープでの固定の場合は二年から三年で修理もしくは買い替えという方が多いようです。

京都店 川北